土練りと焼成について

陶芸の醍醐味として多くの皆さんがイメージされるのは、ろくろなどの道具を用いた土の形成だと思います。
しかし、焼き物はそれ以外にも多くの工程を経て完成する作品です。
粘土の形を整えるだけに力を入れるのではなく、それ以外の工程にも配慮してこそ満足のいく作品に仕上がるのです。

そこで今回は陶芸教室に通う前に知っておきたい土練りや焼成に関する知識をご紹介します。
土練りとは粘土を捏ねることで形を整えやすい状態に変えていく作業のことをいいます。
土練りの基本技術として覚えておいていただきたいのが荒練りです。

こちらは、粘土の硬さを均一にするための練りで、複数の粘土を混ぜ合わせたときや粘土の硬さが不均一だと感じた場合に行います。
やり方としてはまず、両手を年度に置いた後に体重をかけて押し潰します。
手首を前に押すイメージで粘土を起こしたら、今度は自分に近い側の粘土を潰して同じように起こしましょう。

何度か繰り返したうえで、粘土の硬さが全体的に同じになったら円筒状に形を整えて終了です。
続いてご紹介する土練りの方法は菊練りです。
粘土の中に空気が含まれていると乾燥や焼成の段階でヒビ割れが起きてしまうことがあるのです。

これを予防するために、粘土に含まれている空気を押し出すのが菊練りの目的です。

菊練りの天順は少し複雑です。
片手で粘土を押さえつけたまま、反対側の手で粘土を押します。
押した側の手は円を描くようなイメージで動かしてください。
その後、押し出されて広がった粘土に襞を作ります。
そこから粘土を回転させて、今度は襞が無い部分の粘土を同じように伸ばしましょう。

これが終わったら、襞の部分を襞のない粘土に食い込ませるようなイメージで押し込みます。

これを繰り返していくうちに粘土全体が菊の花に似た形になったら終了です。
ろくろなどで形を整えた粘土は、素焼きと本焼きの2回に分けて焼成されます。
素焼きとは700度以上の熱で加熱して作品に含まれる水分を吹き飛ばすための工程です。
冷ました後は、装飾を施したり釉薬を塗ったりといった工程に移るのです。
1200度以上の熱で器を加熱する本焼きは、粘土や釉薬に含まれているガラス質の成分が溶け出すことで、コーティング剤としての機能を働かせる効果を持っています。

陶芸の職人は窯の状態を確認しつつ、微妙な温度調整で作品に命を吹き込むのです。
一般的な陶芸教室では焼成の作業まで行うのは難しいかもしれませんが、陶芸教室によっては作品作りの最初から最後の段階まで体験させてくれることがあります。
土練りや焼成といった作業についてより深い体験をしたいという人は、陶芸教室に問い合わせてみましょう。